「あー、なんか、ごめんな。」


新一くんが、謝るなんてあの夜のことしかない。


「‥‥‥」だけどなんと言っていいか、分からず無言になってしまう。


「怖かったよな、ごめん。

だけど、俺は今でも凛ちゃんが好きだよ」


嬉しいなんて、思っていいのか、わからない。


複雑な中、私は堪えきれず言葉を発する。


「大丈夫だよ。今は、まだーーーー考えられなくてごめんなさい。」


聖也のことを、忘れてすぐ違う人なんて私には出来ない。


まだ、心の整理が付かないから。