その日、私は夢を見た。


目の前に聖也がいた。


笑ってる。


「凛、もう大丈夫だ。


君は消えないよ。決して、消えさせはしないーー消えるのは俺の方だ。」



「何言ってるの?私わかんないよ」


涙でぐちゃぐちゃ、そんな顔で彼を見た。


ひどく透明な貴方。


「ごめんな、凛。悲しい想いさせてごめん、俺は"君の胸の中で生きてる"」


胸の中ーーーー?


どんどん、遠くに行く聖也に手を伸ばすと消えるそんな夢ーーーーー。


ひどく胸騒ぎがした。


ナースステーションに、向かう。


「すいません、私のドナー相手は誰ですか?」


泣いちゃダメ。違うかも知れない。

むしろそうであってほしい。


「凛ちゃん。10代の男の子ってことしか教えられないわ」



10代の男の子……?


まさか。。そんなわけないよね?


貴方は、生きてるよね……?