「聖也さん、ご無事で。さすがですね。


凛は、この病院にいます。会いませんか?」



頼が、真面目な顔をして言う。


「会ったら、気持ちが抑えられなくなる。

それでもいいか?」こんな挑発。


「総長がマジで、凛を思ってるならいいです。


凛には、最後の一秒でも好きな人と幸せになって貰いたい」


俺の挑発に乗る訳でもない。


頼がこんな穏やかな顔してるの、初めてだな。


大切な人を、託す強い奴なんだとも思った。