集中治療室、赤く光ってる。


ここにいるのか?


俺達は、ランプを見つめていた。


「おう、来たかお前ら」


はあ?聞き覚えのある声に、振り向くと、無傷の聖也がいた。


「よお。いやー、九死に一生の体験だったよ。」


聖也から聞いた話では、大型トラックが突っ込んで来て、避けたらバイクは粉々。


「けど、今俺が死ねば凛が助かるかなとか。


一瞬‥‥考えた。



けど、出来なかった。無理だよな、死ぬにも勇気がいるよな。


あいつは、今‥‥‥どう言う気持ちなんかな」



赤いランプが消えた。


そこには、知らない誰かがいた。