「愛夢、大丈夫?」


「ありがとう、羅夢。あの、さっき助けた男の子って」チラリ、と春くんを見る愛夢。


「春くんだよ。」


「そっか」


愛夢の横顔が寂しそうで、離れたくない。


「もうここには来ないんだよね。」


うん、と言うと愛夢は下を向き寂しそうに笑った。


「愛夢ちゃん。」


えっ‥‥‥‥‥?春くん。


「店長に話つけてきたから、愛夢ちゃんも辞めてこんな場所。「えっ、ちょっと、私の居場所とらないでよ。家だってここしか。」



こんなこと、言いたくない。


助けてくれた人にこんなこと、言いたくなかった。


だけどそんな、私に笑う春くん。


「あるよ、居場所。


俺んとこに、居ればいいじゃん」



えっ‥‥‥‥?


愛夢は、首を傾げて不安げにみる。


「俺、愛夢ちゃん好きになった。

彼女になって!」