あれから、三ヶ月が過ぎた。


舞い散る桜の華が、綺麗に咲き誇り、暖かい風が吹く。


「凛さん」

「えっと貴方は輝くん、だよね。」


「はい、あの俺‥総長は俺のあこがれでした。
だから、どうにも納得行かない。頼さんって付き合ってる前、聖也さんと付き合ってて、聖也さんが死んだら頼さんにそれって‥なんか。」


私は彼の唇に指を押し当てる。


「聖也は、生きてる。


私の胸の中にいるよ」


ずっと、聖也は生きてるよ。


「私、聖也好き。けど前に進まなきゃ、聖也が悲しむから」ニコリ、と微笑んで見せた。


「‥‥すいません。変なことゆって。」


「ううん、バイバイ」


私は桜並木を歩いた。


「本当、ずるいな。何あの笑顔。」


彼がそう話してたなんて、私は知らない。