中間テスト1日前。

オレのなかではちょっと妙なことが起こり始めて、それにも慣れ始めたこの頃…。

「荻原、ここ教えてくれ」

「雪兎くん、ここなんだけど…」

放課後になった途端声をかけられる。

オレが女と分かってから腫れ物みたいな扱いだったのに、なぜかクラスメイトから勉強を教えてほしいと頼まれることが増えた。

テスト週間が始まり彰矢の勉強を教えたり、滝原やくまと勉強してる姿を見られていたらしいとしか思えない。

まぁ、そのおかげでクラスメイトと馴染めて来たような気はするけど…。

声をかけてきた2人に教え、自分のカバンに手を伸ばす。帰る意思見せなきゃ、なかなか帰れなくなる。この1週間くらいで学んだ。

というわけで、さっさと教室から退散する!!