そんな私を見てクスクスと笑ってみたかと思えば、耳元で私の名前をそっと呼ぶ。

熱くなる一方なのに、熱い視線が送られてもうどうしていいものかと頭をフル回転させる。

そんなことしても頭は追いついてくることはなく、ぎゅっと抱き寄せられたことにより、もう体は甘く酔っていく。


「雪帆」

「ひ、ひと……め……」

「雪帆?」

「……し、紫輝」

「ふふ、ようやく言ってくれましたね。なら心して聞いてください」


嬉しそうに声を弾ませたかと思えば、耳元で吐息交じりに告げられる。




「好きです、雪帆。誰よりも貴女を一番に愛してます」




その言葉に私の心は大きく弾むと共に、甘い甘い恋の魔法にかかっていく。

真っ赤になった顔を見られて、おやっと首を傾げた紫輝は口角を上げてまたキスをする。

何度も何度も甘くとろけるようなキスをされ、夢のようなその一時に身を委ねた。

そっと香るハーブティーの香りが、私達二人を包み込むように祝福した。