君の本当をこの瞳で見つめて。



ひゅーひゅーと周りが反応するのに対して、私はなぜか胸元のブローチを触った。

も、もしかしてこの流れってそういう告白大会的な感じになっちゃうの……?!

チラリと裕治くんを見れば、本田くんを見て笑顔を浮かべていた。

大丈夫よ、私の過去の気持ちなんて誰も知りっこないんだから!!

ドキドキしたこの気持ちを抑えて香織に対応しようとすると、いきなり香織が立ち上がり本田くんの前へ行き――

自らぎゅっと抱きしめた。


「「わああ!!!」」


一気に盛り上がった雰囲気に私の心臓も高鳴る。

めでたく付き合うことになった二人は、まさかの両思い。

こんな展開なんて誰も予想してなかったけど、でもクラッカーはなぜか準備されていてパーンと部屋に音が響く。

照れながらも嬉しそうな表情で本田くんを見つめる香織は、本当に幸せそうで。

不覚にも羨ましいという感情が芽生えた。