君の本当をこの瞳で見つめて。



んー?とハイボールを一気にぐいっと飲んだ香織は、本田くんを見つめる。

いつだって香織は男子と絡んでは、分け隔てない関係を築いていて、男女共に人気のある女の子だったよなあ。

そんな香織になぜか吃る本田くんに、私達はクスクスと笑う。

何が始まるのかと思って眺めていると、本田くんは一つ深呼吸をして真剣な眼差しで香織を見てはっきりと告げた。


「中学の頃からずっと、佐々木のことが好きでした!付き合ってくれませんか!!」


突然の告白にむせ始めた香織の背中を、すかさずそっと摩る。

おおー!と男性陣の歓声が上がり、ムードが一気に変わった。


「ちょっ、ちょっと本田!あんたいきなり何言い出すのよ!」

「ずっと会いたいと思ってた。どの女を見ても何も感情は芽生えない。お前が好きで仕方ないんだよ」

「そういうのは、こ、こんな大勢の前で言わなくても……!」

「言いたかったんだ。ずっとこの気持ちを」


真剣に言う本田くんに対して、お酒で酔うことはなさそうな香織の顔が一気に火照り始めた。