君の本当をこの瞳で見つめて。


***


あっという間に集合時間はやって来て、少し緊張した気持ちを抑えつつ指定されたお店へとやって来た。

お店に入るともう既に賑やかで、店員さんに案内された部屋に入ると耳に響くような音が部屋の外まで通り抜けていった。

ビックリしたまま入口の前で固まっていると、見覚えのある顔が私を見ていた。


「せーの!」


裕治くんが掛け声をかけると、部屋にいたみんなが声を揃えた。


「「おかえりーー!!」」


笑顔で迎えられてサプライズされたということが分かると、じわっと嬉し涙が溢れでた。


「ただいま!!」


そう言って笑ってみせると、みんなが一斉に盛り上がる。

手招きされて空いていた席に着くと、緊張していた感情はどこかへ飛んでいった。


「久しいな〜堀っぺ!」

「なんか見ない間に女になったわね」

「でもなんか、雪ちゃんらしさはちゃんと残ってる〜」


集まってくれたのは、中学三年生の頃のクラスメイト10人だった。

野球部部長だった柳くんに、私を地元に帰らせる連絡を入れた香織に、3年間クラスが一緒だった智子が順々に声をかけてきた。

相変わらずの絡み方に思わず笑いがこみ上げた。