ぱちりと目を覚ますと、時計は午前10時を指し示していた。

重たい頭をグラグラさせて起き上がり、カーテンをそっと開ける。

眩しい太陽の光に目を細めつつも、ぼーっとする頭を回転させる。

ふと机の上に置かれたものを見て、一気に頭が回転し始める。

綺麗な青いバラのブローチが光を集めて、キラキラと輝いていた。

……そうよ、今日は裕治くん達とプチ同窓会の日、そう気合いを入れる日なのよ!!

そう思い立ったよりも早く、体が先に動き出す。

一気に階段を駆け下りて洗面所へと向かう。

いつもより濃いフワフワな泡で顔を洗って引き締める。

朝ごはんはカリカリに焼いたトーストに齧り付き、空腹を満たす。

そしてまた自分の部屋へと戻りクローゼットを勢い良く開ける。

思った通り中はすっからかんで、学生時代のアルバムや、未だに取っといてある制服がおいてあるだけだ。

荷物なんて全部持って行ったから、これといって勝負の出来る服なんてここにはない。

キャリーバッグからそれなりの服を引っ張り出して着替えを済ませ、今日は念入りに化粧をする。

髪も大人っぽさの出る低めのお団子でオシャレ感を出す。