【短】キミを好きだと叫んでみたら

「紘汰くん、優しいから…優し過ぎるから…凄く不安で…。じゃなくても、紘汰くんは女子から人気あって、なんで私なんかに告白してくれたんだろうって…いつも思ってたから。だから、陽奈に相談したの。そしたら、少し距離置いてみたらって言われて…」

「俺、李弥が思ってるみたいにモテた事ないよ?!てか、モテたとしても、李弥しか見えないし」


そう、オロオロしながら言うと、俺の方に潤んだ瞳を寄せて、呟いた。

それは、初めての李弥からの…言葉。


「嫌いなんて言ってごめんね?私も紘汰くんが、大好きです」

ぺこり

頭を下げられて、慌てて李弥の両肩をそっと掴んだ。
それから、そっと俺の方を向かせて、ニカッと笑った。


「よ……かったぁ!と、やったぁ!李弥と別れたら、俺ダメだから。そんなの無理!考えらんないよ。あと、こんな俺の事、好きって言ってくれてありがとな!俺も李弥が好きだよ?」

「ち、違うよ、紘汰くん」

「え?」