「あ……ちょっと、ヤバイかも」

「あわわわわちょっとじゃなくヤバイってこれ!!」


用具室にある時計を見ると、もうすぐ昼休みが終わってしまう時刻をさしていた。


は、早く戻らないと……!!


「い、行こう彼方!」

「……ねぇ、柚月。好きだよ」

「へあ!?」


唐突な告白に間抜けな声が出てしまう。

というか、いっつも間抜けな声出してない私?


「え、えーっと……っ」


もう、目をそらさないって決めたから。


「彼方……っ」

「柚月、大好き」

「……うん」


彼方に対しての『好き』の気持ちが幼馴染みとしてなのか、もっと特別ななにかなのか、まだはっきりは分からないけれど。


自分なりの『好き』を、探していこう。


そんなことを思いながら、私は用務室の扉を閉めた。