【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。




「柚月ってすぐ顔真っ赤になっちゃうよね」

「う、うるさいなぁ!」

「そんなとこも、凄く可愛い」

「ひゃっ!?」


ふーっと耳に息を吹き掛けられる。

う、うぁ、変な声でた。


「耳、苦手なの?」

「そそ、そういうわけじゃなくてっ」

「……苦手じゃない? 本当に?」

「ぅひ……っ、っ」


くにくにと耳たぶを指先で揉まれ、思わず彼方を抱き締めてしまう。


くすぐったくて、なんか凄くゾクゾクッてする……っ


「か、彼方ぁっ」

「…………」


名前を呼ぶと、彼方はピタリと動きを止め私をじっと見た。


今度はなに……?