【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。




「でもそっか。まだハッキリ分からないか……じゃあ、分からないって言うなら、分からせてあげるしかないよね、この気持ち」

「へ??」


分からせてあげるしかないよねって……

えぇえ??


「分からないなら、分かるまで……柚月にこの気持ち、伝えるから」


唇が、くっついちゃいそうな距離。


「好きって、大好きって……もう幼馴染みとしてなんて見れなくなっちゃうくらい、たくさん俺のこと意識させてあげるから……ね?」


とても色っぽい彼方の笑顔に、ゾクリと身体中に震えが走る。


逃がさないとでも言うように。

逃げることは許されないとでも言うように。


真っ直ぐ、彼方は私を見つめる。


「柚月……大好き」

「……っ」

「好きすぎて、おかしくなる」


おかしくなりそうなのはこっちだ。

頭の中はもうぐちゃぐちゃで、甘ったるい彼方の雰囲気に溺れちゃいそうで……。