【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。




「っは~、面白かった~!」


閉めていたカーテンを開き、んーっと背伸びをする。


「本当に、面白かったね……主に柚月が」

「なっ!? それどういう意味よ!!」

「ごめん、つい……だって柚月が、凄く可愛いから」


言いながら、彼方は私の手を愛しそうにゆっくりと撫でる。

撫でたと思ったら、指を絡めてきゅっと握った。


「え、ぁ……っ」

「柚月」


どことなく恥ずかしい触りかたに、彼方の手から逃れようと自分の手を引く。

すると、彼方はふふっと少し笑い、


「……離しちゃ、ダメだよ」


なんて、顔を赤らめながらまた私の手に指を絡めた。