……──ハッ
「……なんだ、夢か」
むくりと体を起き上がらせる。
八時か……今日は日曜日で学校も休みだし、もうちょっと寝ようかな……。
「ふぁあ……ん?」
お尻の方に違和感があり、そこを手で触ってみる。
そこにはなにか、モフモフしたものが……
「え?」
え、これ猫のしっぽ……え?
「……」
無言で頭の上を触ってみる。
そこにはまあ見事に、猫耳が生えていたのだった。
……え、
えええええええええっっ!?
「……本当にそれ、生えてるの?」
「……本当に、生えてます」
帽子を被って猫耳を隠し、彼方の元へ行った私。
あの夢が本当だとするならば、これを元に戻す方法は……
「柚月、えっと……ごめんもう一回言ってくれる?」
「うっ……その、彼方に……き、気持ちよくしてもらえれば、元に戻るって……言ってた」
「誰が言ってたの?」
「……ナレーションの人」