「えーこのたび、無事に月城が近衛とお友達になることができました拍手!」


俺が言うと、「よかったねー!」とか「長かったなぁ!」なんて感想をクラスの皆は述べた。


パチパチとまばらに拍手は消えていき、月城が顔を赤くして、照れたように口を開く。


「これも、みなさんのおかげです……本当に、ありがとうございました!」


月城がこんな素直にお礼を言えるようになるなんて、正直考えられなかったが、これもクラスの皆に心を開いたということか。


「んじゃ今日は解散! 文化祭お疲れ様、気を付けて帰れよ!」


そんな俺の号令で、クラスの生徒は散り散りに帰っていったのだった。