「飲み物、オレンジジュースでいい?」

「う、うん! オレンジジュースでいいよ!」


カチャカチャと、飲み物を用意してくれている音だけが妙に響く。


ああダメだ、変に意識してしまう……!


「はい、どうぞ」

「あ、ありがとうっ」


目の前に、オレンジジュースが注がれたコップが置かれる。


お、落ち着け私!

彼方と二人きりでDVDを見るのなんて、初めてってワケじゃないんだし!

今さらなに緊張して……


「柚月……緊張、してる?」

「え!? いやあの、そ、それはっ」