「っと、そろそろ時間だな。僕は生徒会の仕事がまだ残っているから、もう行かなければならないんだ。……あと月城クンは後で覚えておくように」


これから行われる後夜祭は、運営と管理を全て生徒会が行っているので、鬼龍院くんも行かなければならないのだろう。

続いてセレナちゃんも、そっぽを向けていた顔をこちらに向けた。


「わたしも、クラスの皆さんに柚月さんと友達になれたと報告してくるわ!」


そして最後と言わんばかりに、鬼龍院くんとセレナちゃんは私たちを真っ直ぐと見つめた。


「では近衛クン、一色クン、二人の時間を満喫してきたまえ!」

「一色彼方、今度柚月さんを泣かせたら絶対に許さないから!! ……柚月さんも、この月城セレナがついてて幸せにならないなんて、許さないんだからね!」