「柚月」
「な、なに?」
名前を呼ばれた方に振り向くと、彼方はニコリと可愛らしい笑顔を浮かべていて……
「特に、なんでもないんだけど……ただ、今すぐにでももう幼馴染みって言えなくなっちゃうくらい、柚月のことめちゃくちゃにしてあげたいなって思って」
彼方の言葉を理解するのに約三秒。
「へ!? あ、え!?」
「半分は冗談だから、そんなに慌てないで」
「じ、冗談ってもう! ……ん? 半分??」
「うん……半分、本気」
「っ!?」
その彼方の妙に色っぽい言い方に、
私の調子はさらに狂ってしまうのだった……。



