「夢じゃ……なかった」 壁に背を預け、へにゃりとその場にうずくまる。 夢じゃなかった。 夢じゃ、なかった。 「彼方が……私、を」 好き、だなんて…… 「う、うああああ」 思い出して顔を覆う。 好き!? 彼方が私を!? 好き!? 「どうしたの、柚月?」 「ひぇあ!?」 気付くと、彼方が心配そうに私の顔を覗きこんでいた。 「な、なな、なんでもない!!」 「ん、じゃあご飯すぐ、食べるから。一緒に学校行こう」 「う、うん!」 あぁもー! これからどんな風に彼方と接すればいいのよー!!