……──それはまだ、彼方が絶賛無気力中だった、二年生になりたての頃のことだ。


みんな必ずどこかの委員会に入らなければいけないので、さてどこに入ろうかと私は頭をうならせた。


問題は彼方だ。


「……どこにも、入りたくない、です」

「だから、どこかに入らなきゃいけないんだってば!」

「……すぅ」

「寝ないの!!」


さっきからずっとこの調子で、他の子はどんどん入る所を決めていっている。


「もう、どうするの彼方!」

「……どうでもいい」

「どうでもいいって……もう」


まったく世話の焼ける幼馴染みだ。

仕方ない、こうなったら……


「よし、文化祭実行委員になろう、彼方」