「……僕は、こんなふうに同世代と遊ぶのははじめてだ」


ポツリ、と漏らしたその声は、少し悲しそうだ。

鬼龍院くん……?


「一緒に遊ぶということは、要するにもう僕たちはと、とと、友達、なのだろう!? だからその、友達とはじめて遊んだという記念に、一色クンとも……写真が撮りたい!」


友達。


その言葉を聞いてしまっては、彼方もどうしようもないのだろう。

ちょっと考えた後、彼方はぶっきらぼうに「……分かった」と一言。


「……でも、友達だからって柚月は譲らないから」

「へ!? か、彼方なに言って」

「それはもちろんだとも一色クン!」

「あ、あのっ、えっと」

「はーい、視線こっちでお願いしまーす!」


……結局、カメラは近くにいたスタッフの人に撮ってもらい、鬼龍院くんはそれはそれは大事そうに撮れた写真を見つめていたのだった。