「ねぇねぇ鬼龍院くん、この前は私が体調悪くてふらふらしてた時、保健室に連れて行ってくれてありがとう!」
「鬼龍院くんって、気配りができる人って言うか、よく周りのこと見てるよね」
「俺が課題やるの忘れて困ってた時、ノート見せてくれた時は本当に助かったわ! あ、あれ以来はちゃんとしてきてるからな!?」
「図書室の整理、手伝ってくれて……ありがとう」
「そういえばあの時もさ、鬼龍院が……」
次々と出てくる鬼龍院くんの褒め言葉に、鬼龍院くんは、
「も、もういいだろ! ……ぅっ……やめっ、もうっ」
うん、めちゃくちゃ照れてる!!
「ねぇ鬼龍院くん、確かに一番になることって凄いことだし、誇らしいことだと思う。でも、それ以上に大切なこともたくさんあるんじゃないかな」
最後のだめ押しとばかりに私が言うと、鬼龍院くんはたまらなさそうに顔を伏せた。



