「この前……ああ、生徒指導の教師に絡まれていた時か。君は悪くないんだから、庇うのは当たり前だ」
「ほんと普段の俺の態度が悪いからって、なんでもかんでもイチャモンつけやがって……この髪は地毛だっつってんのに染めてるのなんじゃの……いや、鬼龍院が言い返してくれて助かったわ」
「僕は言いたいことを言っただけでそんな、感謝されることじゃあ……」
「なになに? なにしてるの??」
「なにって、鬼龍院のこと褒めてんだよ」
「鬼龍院くんを褒めればいいの?」
「なんかね、鬼龍院くんを褒めればいいんだって」
「なに? あの鬼龍院を褒めまくって照れさせればいいのか?」
「鬼龍院くんを照れさせた人にはせんべい一枚? やるわ」
「お前って本当にせんべい好きだよな……」
……な、なんか、
クラスのみんなが鬼龍院くんの席に集まってきてない!?



