「じゃあ鬼龍院くん、また明日ね」


結局、鬼龍院くんは家につくまで一緒にいた。

まさか本当にここまで付いてきちゃうとは……。


「本当にどこにも寄らなかったな……まさか専属の家庭教師がいるとか……」

「……いない」

「そうか……仕方ない、今日はこれで許してあげようじゃないか。では君たち、また明日宜しく頼むよ!」


「じゃあ!」と片手をあげ、颯爽と去っていく鬼龍院くん。


また明日もって、明日も彼方に張り付くんだろうか……?


「……柚月っ」

「ふへ?」


気づいたら彼方の顔が近くにあり、そのまますりすりと頬擦りされる。

あわ、あわわわ……っ


「うぅ……やっと二人きり……っ」

「あ、あはは……なんだか大変なことになっちゃったね」

「ん……柚月、柚月」


うっ……甘えてきてくれる彼方、可愛い……。