「今まで十位以内にも入ったことのない君が、いつもボーッとしている君が一位!? 最近、少しはちゃんとしている様子だったが、いったいどういう勉強をしたんだい!?」

「……特別なことは、なにも」

「信じられない! きっと画期的な勉強方法があるはずだ! それを隠す気だね!?」

「別に、そういうつもりじゃ……」

「とことん隠す気だね君は……まあそれなら、その秘密を暴くまで!」


ぐっと拳を握り、なにかを決意した様子の鬼龍院くん。


「一色くん、君に張り付かせてもらうよ!!」

「……え」


彼方が困惑の声を漏らす。

ちなみに私も困惑している。


張り付かせてもらうって……んん??


「これから宜しく頼むよ、一色くん!」


鬼龍院くんはそう言って、不適な笑みを浮かべたのだった。