だったらそんな顔しなくていいんだよ。
 これ以上私に『ゴメン』なんて求めなくて良い。


 ………そんな顔をさせたいワケじゃないんだから。


 少しでも祐樹が元気になってくれるように、『すぐ助けてよね! 相当痛いんだからね!』と冗談を交え、笑いながら言ってみる。


 『当たり前だろ!』なんて笑ってほしかったのに、祐樹は「ゴメン……」と謝る一方で、どこまでも申し訳ないと思ってるようだった。


 暗ッ!! 暗すぎて突っ込む気も失せるっつーの!!


 だから申し訳ないと思ってる気持ちを、ずっと引きずらせたくない。


 祐樹が早く助けたいと思ってくれているように、私も早く鶴橋くんと別れたい。



 早く別れて祐樹とずっと笑って過ごしたいんだよ。