「高城、鶴田の事好きか?? アイツはお前の事も、朱里の事も愛してない。アイツはただ支配してる自分に酔いしれてるだけだ。お前達はただ利用されてるだけなんだよ」



 ――ゴメン、高城………



 今、どれ程傷つく言葉を言っているのか自分でも分かってる。分かってて口にしてるんだ。



 だけど、だからこそ、お前を鶴田から救いたいんだ。



「別れたい………本当は鶴橋くんの事好きなんだと思う……束縛されても好きだと思いたいんだと思う……でも、ダメ………こんなんじゃダメ………和谷くん、助けて………」



 ”別れる”という選択肢を選ぶなら、絶対ツライ事が待ち受けているだろう、覚悟を決めるように俺に助けを求めてきた。


 俺に助けを求めてくれた………



「絶対助けるから」



 高城も朱里も絶対に助けるから。