「おまっ、それマジで全部食う気かよ」


私の髪も少しの湿気を帯びる程度に乾いた頃、私達は駅近くのマックにたどり着いた。


「あっ、あとアップルパイもつけてください」

「食い過ぎだろ、やめとけって」


私はすでにダブルチーズバーガーのセットとプラスでサラダ、ナゲットまで注文していた。


「食べます。もし食べきれなかったら持ち帰りしてでも食べますのでご安心を」

「持ち帰りって……ファーストフードなんて冷めたらマズイだろーが」

「じゃあ先輩、お会計よろしくお願いしますねー! 私は先に席を取っておきますので」


そう言ってそそくさとレジを後にした。


今日は色んな事がありすぎて、もうやけ食いしたい気分なんだ。

それにエネルギーを貯めとかなくちゃ。きっと明日は学校でたくさん質問責めにあい、たくさん誹謗中傷にあう予定だから。

その腹は既にくくってる。じゃなきゃ先輩の友達役なんて務まるはずもない。

先輩はどう思ってるか知らないけど、話の流れでこうなったとはいえ、それくらいの覚悟がないと引き受けれるような事じゃないんだ。