「また、明日」 「…うん、明日…」 左手を振って、分かれました。 ──今日はいつもより3歩長く一緒にいれました。 傘で隠れて、電柱が見にくかったからです。 少しでも長く雨宮くんと。 癖っ毛の髪が畝ねってしまうけど、 ──雨も少しは好きになれそう。 曲がり角を曲って、歩き始めた私の傘にさっきよりも強い雨が打ち付けて、止みそうにないそれに本格的に梅雨の訪れを感じていました。