「あっ、ていうかそのピン可愛い~!初めて見たんだけど!もしかしてデートだからおしゃれしてきたの?」

セイラの髪についているゴールドの星のヘアピンに目がいく。

「そういうわけではないんだけどね」

ピンを触って照れ臭そうに微笑むセイラ。

「いいなぁ~!それどこで買ったの?」

「これ、私の手作りなの」

「えっ!?そうなの?セイラって手先器用だもんね!お店に出せるレベルだと思うよ?」

「そんなことないよ。これは試作品だからへたくそなの。あっ、今度真子にもちゃんとしたの作ったらもらってくれる?」

「いいの~?嬉しいー!」

「真子とおそろいの物が持てるだけで私は嬉しいから」

照れ臭そうにはにかむセイラ。

「セイラってば!ありがとう、楽しみにしてるね!」

「うん!」

あたしとセイラは今まで一度だってケンカをしたことがない。

いつもこうやって二人で楽しく過ごしている。

きっとこれから先もこんな関係はずっと永遠に続いていく。

だからもう、あたしがハルトに対して感じていた感情は抑えなくてはいけない。

親友を応援しよう。

いつまでも悩んでいるのはあたしらしくない。

今、あたしはそう心に決めた。