拓「好きだ!」








『嫌。』








今日もまた、峰谷に告白された。








私は、また、いつも通りに却下し席へと向かう。








「ねぇねぇ、深見さんってさ拓に告白されて調子に乗ってない?」







「確かに...人気者の拓に告されて浮かれてるって感じ。」







「本気で深見さんに恋をしてる拓が可哀想...。」







「早く返事してあげればいいのに。」








席で本を読んでいるとそんな会話が聞こえてきた。







小さな声で言ってるつもりなのかもしれないけど、遠くにいる私にも聞こえてる。








はぁ...と溜息をつき、本を閉じた。








...今日は、ついてない日なのかも。









そんなふうに、思いながら窓の外を見た。








今日は、天気予報で曇のち晴れと言っていたから傘を持ってこなかったのに、学校に登校したら黒い雨雲が空に広がっていた。







雨模様...。、








絶対雨降るじゃん。








...最悪。








私は、また溜息をつき机へ突っ伏した。