湧き上がる歓声。










その歓声の中心にいるのは桜丘高校男子バスケ部だ。









その男子高生の中でもひときわ目立っている眞鍋依月は、ほかの選手や観客席にいる部員ではなく、ベンチの横で立っているマネージャーの元へ、真っ先に向かった。










マネージャーの染谷沙耶香は、口を抑え溢れそうになる涙を必死でこらえている。









「染谷!約束、な!」










そう言って眞鍋依月が笑うと、染谷沙耶香はとうとう泣き崩れた。