「気に入ったみたいだね?しばらく貸してあげるよ」 かおりさんが苦笑していた。 彼女の存在をすっかり忘れていた。 「いいの?」 「うん。いいよ」 彼女は人懐っこい笑顔で言った。 「ありがと。…でも、なんでこの本を?」 「ああ、色彩が素敵でしょ?服の色合わせに使ってるんだ」 「…なるほど」 私はもう一度その本を見た。 ハル…