2階に上がると、ラウンジにかおりさんがいた。 「お帰り~」 何かを読みながら、顔も上げずに手を挙げた。 「ただいま」 横を通る時、その読んでいる本の色彩が目に付いた。 「どうしたの?」 かおりさんが顔を上げた。 私はその本をじっと見ていたのだ。