「ねえ、君!イラストに興味ない?」 彼はそう言った。 それがハルとの初めての出会いだった。 「えっと、そうですね…」 「もし良かったら、放課後、3階上がってすぐ左の教室に見学に来てみて」 「あ、はい」 彼は「よろしく~」と言いながらさっさと廊下を歩いて行った。 その後ろ姿を見た時、初めてハルが二人組で歩いていたのに気が付いた。 ハルはもう一人の誰かと話しながら歩いて行った。