「琴音」 頬を撫で、琴音の横に寝転がる。至近距離から見える顔。赤くなった琴音の顔が浮かんで、フッと笑みがこぼれた。 「おかえり。…もう、寂しくないだろ」 病院で1人夜を明かすことはもうない。ずっと俺たちがいる。傍に、必ずいる。 琴音の頭を撫でていると、照れながらも微笑んだ顔が浮かぶ。 『季龍さん』 琴音の声が聴こえる。 琴音の傍は荒波を立てた心を静め、安らぎをくれる もう1度、その声を、笑顔を、向けてほしい。 どうか、1日も早く目覚めてくれ…。 季龍side end