「まさか藍ちゃん、俺が浮気してるとか本気で思ってるの?」 「……え?」 「原のことと言い、何勘違いしてるの?」 あたしは口を噤んで平さんを見た。 ただ、鼓動だけが速い。 「だって……平さん、真也さんと話していましたよね? 過去のことがバレると、今回も好きな女性が逃げていくだろうって」 その話を、あたしは建物の陰から聞いていたのだ。 そして、平さんが誰かのものになってしまうのが嫌で告白していたのだ。