「あら?今日も早いわねー。仁華。」


私はうんうんと頷く。


「気をつけて行ってらっしゃい。」


私は行ってきますと口パクで言って外に飛び出した。


そしてあの大きな木まで走る。


「おーーーい!!仁華ーーーー!!」


私は大きく手を振る。


律希が一足先に来ていた。


私は口パクで待った?と聞く。


「ぜーんぜん。じゃあ、今日は海じゃなくて、山の方行ってみるか?」


私は思いっきり頷く。


すると律希は笑って、


「あははは!たまに仁華って同い年なのに幼く見える時あるよなー。俺より大人っぽいのにさー。」


私はノートを取り出して、それは毎日楽しいから。と書いた。


それを見た律希は嬉しそうにする。


そう、本当に楽しいの。


律希に会ってから毎日朝から夕方まで遊んでる。


都会じゃなくてもこんなに楽しいんだなーって思った。


今日は山の方に行く予定。


行ったら絶対気に入るって律希は言ってたけど。


「ここから坂だけど大丈夫?」


私は頷く。


周りは木がたくさんあって森みたい。