「ただいま。」


駅に着いて私はひとつ深呼吸。


ただいまって言っても3週間しか経ってないんだけどね。


お兄ちゃんがまた戻って、私も戻ろうと思ってた矢先にお父さんがギックリ腰になってすぐに戻れなかった。


おばあちゃんには連絡してたんだけど、律希には連絡出来なかった。


やっぱりデータが全部吹っ飛んじゃって。


おばあちゃんに律希にもよろしく言っといてって言ってたから大丈夫だと思うんだけど。


私はまだ日差しが強い中おばあちゃんの家に向かう。


「あぁー。なんか懐かしいなー。」


初めて来た時は本当に田舎過ぎて嫌だなーとかってちょっと思ってた。


そんな場所が今では大好きな場所になるなんて。


歩き進めると、おばあちゃんの家の屋根が見えてきた。


「もうちょっとだー。結構疲れたな。」


おばあちゃんに電話しておいたから家にはいると思うんだけど。


家の前の通りまで来ると、家の前に誰かが立っている。