お狐様と妖怪事件簿

京太郎side





俺は昔、好きだったやつを傷つけた。





彼女は人ではなかった。







『京太郎さん』




と俺を呼び、ずっと笑顔だった彼女を俺はしだいなに大好きになって行った






しかし、俺は彼女を突き放した




それはある父の言葉だった






『京太郎、お前を後継から下ろす。』







『なんで?!』






訳が分からなくなった。





今まで頑張って来たことが水の泡になった





『お前は人ではないものが見えるな…』





紫のことだろうか?





『それのせいで気味悪がられてる。そんな奴が家を継いでしまったら信用が落ちる』





バカな俺は紫のせいだと思った







数十年後




俺は結局紫のことを嫌いにはなれなかった







跡を継いだのは俺の弟だった。







俺は弟の補佐として仕事をしてるときだった






誰かいる…







『誰だ…』






『……!』





誰だ…






『き、京太郎さん…』






紫?






俺は嬉しいのに






『お前のせいで俺は…俺は後継にはなれなかった!』






紫のは泣きそうになりながら






『ごめん…ごめんなさい…』







謝った後紫は姿を消した





そっからだった







家が傾き始めたのは、







どうにかしようと考えてたが






流行り病で俺は死んだ







どうせだったら








紫にあんなこと言うんじゃなくて








自分の気持ちを伝えればよかった






死んで今更後悔した






そんなとき、藤さんという天狗の姿をした人に会った






『いっしょに来るか?』







もしかしたら人じゃない紫に会えるかもしれない





そんな淡い期待があった





それから俺は紫を探し続けた






その間に銀河と名乗る人に出会い意気投合した







そして数十年





久しぶりに銀さんに会った






その後ろには紫もいた






俺は昔から伝えたかったことを伝えた







『もう昔のことは忘れませんか?それに私も京太郎さんのことが大好きですもの』








人でなくなった俺らはこれから長い時間を共にするだろう






それでも俺は紫を愛し抜こう