ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

「あれ、大河もイヤなのか?」


するとそれに気づいた本山くんが尋ねている。


「悟と一緒にするな」


大河は本山くんをにらんだ。


「なんだ。お前も凡人になったかとばかり……。やっぱ、変人のままだ」

「はぁっ? 変人ってなんだ?」

「だってよー、あのランニングをふつーの顔してできるなんて、変人以外のなにものでもないだろ?」


いつものふたりだ。

本山くんはこうやって大河の張りつめた心を緩めてくれる。
本当は私がしなくちゃいけないのに。


「もうしゃべってられね。お先」


大河に元気が戻ってきた。

大河がさっさとランニングに行ってしまうと、本山くんもようやく重い腰を上げる。

でも彼はランニングに行く前に、グラウンドを整備していた私に話しかけてきた。


「なんかあったのか? 大河が変なときは、大体波多野が絡んでる」

「ううん、別に……」


昨日のことはなんとなく言いにくい。