ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

それから応援に回っていた選手と合流して、帰りのマイクロバスに乗り込もうとすると、大河のところに本山くんが駆け寄っていき、肩をポンと叩いた。

すると、大河は一度だけユニフォームで目を拭った。


どれだけ悔しかっただろう。

試合に負け、今年の甲子園への道が閉ざされたのはもちろんのこと、一度もマウンドに立てなかった悔しさは計り知れない。

でも、本山くんと大河のコンビなら、また来年がある。

私は悔しそうなふたりの姿を目に焼き付けながら、泣いてしまわないように深呼吸した。


「今日はお疲れさんだった。三年生、今までよく部を引っ張ってきてくれた」


学校に帰ると、部室で簡単なミーティングが始まった。

監督が口火を切っても、皆顔を伏せたままだ。


「これからは二年生が中心になって、旭日高校の野球部の伝統を……」

「監督。どうして大河を出さなかったんですか? 大河なら、抑えられたかも……」