ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

でも……エースの先輩は動揺したのか、四番をフォアボールで歩かせ、五番に二ベースヒットを浴び、六番で大失投して追加点を許してしまった。

それは、見ているこちらが目を伏せたくなるような崩れ方だった。


「ピッチャー交代だ」


ピッチャーの交代にいち早く気づいたのは本山くんだった。

もしかしたら大河が……と期待したけど、出てきたのは三年生の二番手のピッチャーだった。


それから旭日のスタンドは、どよめきしか起こらなかった。

なぜなら、二番手の先輩ピッチャーはストライクが入らず、フォアボールでランナーを出すと、今度はさほど難しくないフライをレフトがエラー。

あっという間に一点追加されてしまった。


そしてそのあともヒットが続き、やっと三アウト取ったときには、六点取られていた。

七回までに七点差がつくとコールドゲームが成立してしまう。
踏ん張らなければ、甲子園への道が早くも閉ざされてしまう。


それなのに……よくない流れを断ち切ることができず、旭日の打者のバットが次々と宙を舞う。