ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

観客席に向かう途中で、今度は桜花高校のチアとすれ違った。


「すごいですね」

「そうだね。吹奏楽部も全面協力なんだよね。迫力あるよ」


旭日にはチアもなければ、同時期に吹奏楽のコンクールがある吹奏楽部も応援には来ない。

あまりの違いに、感嘆のため息が漏れた。


だからといって負けるわけにはいかない。

グラウンドでは、旭日のシートノックも始まっている。

大河はピッチャーだから守備にはいないけれど、肩を温めるために先輩のピッチャーとキャッチボールをしている。

守備についている先発メンバーはすべて三年生。
皆緊張しているのかいつもより少し体の動きが鈍い気もする。

グラウンドの選手と同じユニフォームを着たベンチ漏れの部員たちは、練習から声を出し、一生懸命仲間を盛り立てていた。


最近やる気を失いつつあった一部の一年生も、今日は必死だ。
皆、やっぱり野球が好きなんだ。