ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

入学してからこれまで、練習は二、三年生が中心だった。

一年生は足りない守備に駆り出されることはあったものの、ひたすら球拾いとランニングと、キャッチボールばかり。

それは監督である先生の“上級生優先”という考えがあるからだ。


でも、これがうまくいけば……もしかしたら公式戦でも投げられるかもしれない。


夏の甲子園の地方予選は、明後日組み合わせ抽選会がある。

毎年、桜花高校を含む私立の強豪校三校ほどで優勝を分け合っていて、旭日高校は過去十年、三回戦以上に進んだことはないらしい。

特にここ数年は一回戦で負けている。


でも、ごく普通の公立校が絶対にそれ以上進めないわけじゃない。

私は大河が甲子園に連れていってくれると信じてる。



大河と私は、小さな頃から兄弟のように育った。

家が隣同士で歳も同じ。
私は幼稚園で大河は保育園だったけど、いつもどちらかの家で遊んでいた。