ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

「今日の日直、ノート集めて職員室に」


二時間目の国語の授業のあと、先生がそう指示を出していってしまった。

今日の日直は私ひとり。
もうひとりが欠席しているからだ。


「ノート出してください」


私は仕方なく教壇に立ち、皆に声をかけた。

しかし、もうすでに休み時間に入りダラダラモードのクラスメイトの大半は、私の言うことなんて聞いてくれない。

叱られるの、私なんだけど……。


「あの、ノート……」


もう一度声を張り上げたところで、大河が隣にやって来た。


「おい、波多野がノート出せって言ってるだろ」


えっ……助けてくれた?

私よりずっと響く大河の声に、皆がハッと気がつき、少しずつノートが集まり始めた。


「あと出してないヤツ、宿題忘れで報告するけどいいな」


それでもまだ出さない人たちに向かって大河が念を押すと、それから数冊のノートが提出された。